イラク・クルド自治政府『日本村』建設推進について

3月11日に発生した東日本大震災は、多くの人命を奪い,産業界にも甚大な被害を蒙りました。その復旧・復興・発展には多くの時間と費用と国民の応援が必要と思われます。

さて、日本は、持ち前の勤勉と工業製品を輸出することで今日の経済大国を築いてきましたが、昨今、政治・経済界には真の指導者が少なく、発展への目標を持たず、行財政改革もされないまま、産業界は活力を失い、更に、“円高”の影響で、大きな打撃を受けております。

内外情勢を見ると、各メーカーや下請企業の法人税のあり方、更には人的資源開発に欠かせない学校教育のあり方、非正規雇用に代表する国内労働環境の抜本的再構築、アジア諸国をはじめ、望ましい諸外国市場開拓の必要性を再考せざるを得ません。

現在の日本社会は、何時までも限りない競争力を有する環境にあるわけでありません。産業界には、国際状勢をも熟知した人材の育成、確保が重要であります。

これまで、日本企業が開発する製品類は、「技術大国日本」が独自に開発した技術や製品でありました。それを中小企業の技術と人材が支へ、世界が信頼する「物づくり大国」でありました。しかし、競争の激化する国際社会にあって、“瞬時”の足踏みが、即、信用の喪失や技術格差や、挙句に資本力までも喪失し、企業自体が埋もれてしまう危惧を致します。

日本特有の企業や産学官協同により開発される「新技術」も、瞬時にグローバルスタンダード化する時代であります。

さて、私ども『日本クルド友好協会』は、フセイン政権崩壊後、クルド自治政府との友好関係の構築、来日する国民の「ビザ」発給の窓口業務等の支援、日本の農業技術研修、建設機械産業等の研修、加えて日本企業の進出等の協議を進めて参りました。彼らの日本への信頼は、敗戦後日本の急速な経済発展と技術力にあります。クルド自治政府が望む日本との交流はODAによる支援でなく、日本の製造業等の企業進出にあります。

そこで、私どもは、技術力を有し、新たな市場開発を期待する中小企業の皆さんに『市場調査』並びに『企業進出』を積極的にご支援致したいと存じます。

特に、クルド自治政府の要望により、自治政府領内に日本の技術を集約した『日本村』建設をご提案致したいと存じます。就きましては、皆様の忌憚の無いご意見を賜りたいと存じます。ご協力を御願い申し上げます。

一般社団法人 日本クルド友好協会
理事長 木下 顕伸

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